Excelは表計算ソフトということもあり、得意なのは理数系の人でしょ?!と思われがちですが、国語的に解釈すると分かりやすいこともあるのです。
その良い例がIF関数です。
今回は国語的解釈をしながら使用頻度の高いIF関数を勉強していきましょう。

IF関数を日本語文に変換するとわかりやすい
IF関数とは、条件を指定して当てはまるか当てはまらないかの結果を求める関数のことです。
関数の形式を分かりやすく記号を使って表すと、

といった具合になります。
これを国語的に表現してみると、

となります。

今日は生き生きとしていますね。
その調子でIF関数をマスターしてくださいね。
一つの条件で2つの結果に振り分けてみよう
ではさっそく例題です。
以下の表にあるテストの点数を、60点以上なら「合格」、60点未満なら「追試」と「結果」と書かれた欄に表示させてみましょう。

まずは、関数にする内容を文章にしてみてみましょう。
先ほどの国語的解釈である「○○だったら△△。そうでなければ☆☆」という文に当てはめてみると、
「60点以上だったら合格。そうでなければ追試!」
になりますね?

では、これをIF関数に当てはめてみましょう。

関数を完成させるために、カッコ内を以下のような引数に変えます。
条件「60点以上」→「B2>=60」
結果①「60点以上である」→「”合格”」
結果②「そうでない(60点未満)」→「”追試”」
では、結果を表示させるセルC2 に、
=IF(B2>=60,”合格”,”追試”)
と入力し、エンターキーを押してみましょう。

No.1の人は55点だったので「追試」という結果が出ましたね「。

セルC3以降にもコピーして貼り付けます。

これで、一つの条件を指定して「合格」と「追試」という2つの結果に分けることができました。

この様に、IF関数は条件(論理式)の結果が「正(TRUE)」か「誤(FALSE)」か、を判断する便利な関数です。

ちょっと酷でしたかね?
では、条件が複数になった場合の方法も紹介しますね。
条件が複数になった場合
上記の例を引き続き使って、今度は3段階(A、B、C)の成績をつけることにしましょう。
条件は、70点以上を「A」、69~40点を「B」、39点以下を「C」とします。

ここからが本番ですよ!
条件が複数になると日本語もややこしくなってくるので、文系さん、頑張ってくださいね。

え~と、70点以上だったらA、そうでなければ、69~40点がBで、そうでなければC…んんっ??難しいですね。
ちょっと複雑ですかね。
IF関数というのは、「1つの条件」と「2つの結果」という構造なので、「条件が2つ」あるときは以下のような「入れ子構造」が必要になります。
「70点以上だったらA、そうでなければ(69~40点だったらB、そうでなければC)」

たしかに入れ子構造ですね。
これをIF関数の構造に当てはめてみると、

となり、入れ子構造になっていることがよりわかり易いと思います。
では、カッコ内を引数に変えてみましょう。
条件①「70点以上」→「B>=70」
結果①「70点以上である」→「”A”」
「そうでなければ」の部分にIF関数を入れ子にし、
条件②「69~40点」→「AND(B2<=69,B2>=40)」*
結果②「69~40点である」→「”B”」
結果③「そうでない(39点以下)」→「”C”」
* AND関数は「~かつ~」で、全ての引数の条件を満たしているか判定する関数
関数にしてみると、

とかなり長くなりましたね。
では、この関数を使ってD列に成績を表示させてみましょう。

A~Cの成績が表示されました。

一気にランクづけされましたね。これが営業成績だったらと思うとゾッとする…
課長にはIF関数を教えないようにしよう。
この様に、複数の条件がある場合は、その数に応じてIF関数を入れ子にする必要があります。
国語的解釈できる関数
今回はIF関数を国語的解釈するコツを紹介しましたが、Excelの関数は同様に言葉にしてみると理解しやすいものが多いです。
英語を和訳するようなイメージで取り組むと、関数を扱っている感覚が軽減されるのでとてもオススメですよ。

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そうなんですか?!
ジブン、文系なので数字には弱いですけど、国語なら得意です!