上司や同僚との人間関係が面倒で会社を去る人はかなり多いと言われています。
実際、私が転職エージェントで働いていた頃、転職希望者の多くは人間関係に問題を抱えて相談に来られていました。
もし、
①給料は安いが人間関係は良好な職場
②給料は高いが人間関係が最悪な職場
の2択のうち一つしか選べないとしたら、あなたはどちらの職場を選択しますか?
若干悩まれたかもしれませんが、あなたは①を選んだのではないでしょうか。
それほど職場における人間関係は重要で、悩みの種になり易いわけです。
一日の時間の大半を職場で過ごすため、誰だってストレスフリーな環境に身を置きたいものです。
では、どうすれば人間関係に悩まず仕事に取り組めるのか。
元転職エージェントの立場として気づいたことをシェアさせていただければと思います。
転職エージェントとしての最初のアドバイス

職場における人間関係の良し悪しは、当然ですが自分と身近にいる人との相性がどうかで決まります。
相性が悪ければ自分好みに相手を変えることが理想ですが、それはまず難しいので期待できません。
かといって、自分を変える必要もありません。
まずはじめに心掛けることは、自分と相性が悪い相手は必ず存在するもので、それが当たり前の環境であることと再認識することです。
職場には好相性な人間しかいてはいけない、という価値観が少しでもあると、そうでない相手をどうしても煙たく感じてしまいます。
人間関係に疲れたから転職したいという人の多くは、煙たい相手に合わせるために自分を変えて気疲れしていることに気付いていません。
こういう理由で転職しても次の職場でも同じことが繰り返される可能性が高いので、そのような方々へのエージェントとしての私からのアドバイスは現職に留まるというものでした。
闇雲に転職することでキャリア(市場価値)にキズをつけることも回避できますし、少し時期が経てば人事異動でメンバーがガラリと変わる可能性だってあります。
転職に踏み切る前に、職場に対する価値観を見直す時間を設けることはとても大切なのです。
転職に臨むタイミングはいつか

とは言っても、セクハラ、パワハラ、陰湿ないじめなどが行われているケースでは話が別です。
このような場合、過度な精神的負荷が続くと病気につながるリスクがありますし、その組織特有のしがらみや風土があると早期改善は期待できなくなります。
転職を考えるのは、こういった環境に遭遇した場合です。
職場に相性が悪い人間がいることを許容できたとしても、セクハラやいじめはあってはなりませんので自分の価値観を見直す必要はありません。
あなたの今の年齢に関係なく、人事や同僚へ相談しつつ新たな職場も探すようにしましょう。
逃げるための転職ではなく、転職によるステージアップを目指しましょう

ただし、どんなに劣悪な職場環境に身を置いていたとしても、逃げることを最優先に転職することはオススメしません。
転職は使い方を誤るとあなたのキャリア(市場価値)を大きく損ねることに繋がります。
年収が下がったり、サービス残業を強いられたり、自分の希望とかけ離れた仕事を任されたりするかもしれません。
キャリアだけが大切なものでは当然ありませんが、傷つけたキャリアを戻すことは相当大変です。
今は良くとも、歳を取ってから後悔するかもしれません。
ですので、せっかくリスクを負って転職するのであれば、今の自分を更に輝かせるステージを追うことに注力することをオススメします。
いつ来るかわからないチャンスに備える

よく言われますが、チャンスをモノにできるのは常に備えている人です。
備えなければチャンスをチャンスとして認識することさえできません。
転職でいう備えは、あなたという候補者がどんな経験を持ち、どんな価値を提供できる人間かを企業に知らせることです。
この世界ではこちらが転職を望んでいても、知らせない限り相手が認識してくれる可能性は極めて低いです。
つまり、「望むだけ」では「何もしていないこと」と同義なのです。
厳しく聞こえるかもしれませんが、転職エージェント時代、積極的に備えている人だけが希望の転職先を手に入れる光景を目の当たりにしてきたこと、そして私自身も準備を怠らなかったことで良い転職先に巡り合えた経験から、このような表現をさせていただいています。
今はひと昔前に比べて転職者を寛容に受け入れる企業が多くなり、本当に時代が変わったと感じます。
そして、人の入れ替えが激しくなる分職場環境も変化しやすいので、職場に対してどういった価値観で臨むかがより重要になってきます。
自分の置かれた立場を冷静に分析し、複雑な人間関係に上手く対処していきましょう。
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